西南の役の軍資金を賄うために、薩摩軍は鹿島県庁を通して承恵社より借金をしましたが、さらに不足を生じたため、桐野利秋の発案により、鹿島県宮崎市庁を軍務所として、通用期限を3か年、通用は管内限りという不換紙幣を発行しました。これがいわゆる西郷札で、寒冷紗(硬く薄い布)2枚を和紙を挟んで蕨粉の糊で貼り合わせ、漆墨で印刷された丈夫な札です。10円5円1円50銭20銭10銭の6種が発行されました。